その他の褌



割褌(わりふん)


越中褌と六尺褌の中間型と言えるのが割褌(わりふん)です。越中文俊さんは六尺と越中の字をとって、「六越褌(ろっこしふんどし)」と呼ぶことを提唱しています。
構造は簡単で晒し木綿の一方の端を縦方向に裂いて、結び目をつくりそれ以上裂けないようにします。

warihun

裂いた部分を横の紐にして越中ふんどしのように締めます。
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全体的な形は越中に似ていますが、六尺と同様に後ろがTバック状になるのが大きな違いです。


締め込み


お祭りで神輿かつぎなどが締めたり、力士が相撲と取る時に締める褌を特別に「締め込み」と呼ぶことがあります。


まわし


力士が相撲と取る時に締める褌はまわしと呼ぶことが一般的です。力士が締めるまわしは化粧まわしと通常ののまわしがありますが、いずれもとても堅い素材でできています。独特の締め心地があり、力士以外でも愛用している方がいるそうです。
また、お祭りで締める褌をまわしということもあります。締め込みとまわしはとても近い言葉のようですね。


水褌(すいこん)

 
水泳のとき締める褌を水褌(すいこん)と呼びます。越中褌で泳ぐ人もいるようですが、しっかりと締められる六尺褌をしめる方が一般的です。かつて日本の水泳選手は、水泳パンツの下にサポーターとして六尺褌を締めていたそうです。
子供用の水褌として下に示す黒猫褌があります。


黒猫褌(くろねこふんどし)


主として子供用に販売されていた褌です。昭和初期から昭和30年ごろまで川や海で泳ぐ男児が身につけていました。黒猫褌は文字通り黒い色をしています。黒猫褌という名前は商品名なのだそうです。なかなかかわいいネーミングです。


サイジ(女性の褌)


これも水褌の一種ですが、能登半島で素潜り漁をする海女(あま)が身につけていた水褌に「サイジ」というものがあったそうです。古い写真を見ると、上半身は裸です。今はこんなことはできないですね。
現代の海女はウェットスーツを着用することが多いようです。

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