越中褌


越中褌


褌と聞いてまず頭に浮かぶのは越中褌でしょう。
戦前、戦中までは男性の下着としてごく標準的なものでした。おじいさんやひいおじいさんが越中褌をしていたことが記憶に残っているという人もいるかも知れません。また漫画「田舎っぺ大将」の主人公風大左衛門の「赤フン」を思い出す人もいるかも知れません。
ご存知のように越中褌は幅30〜40cm長さ90〜100cmほどの布に紐がついた丁字型をしたものです。

越中褌の特徴はその「ゆるさ」にあります。股をくぐる布の締め付け具合は自由に調節できますが、腰をまわる紐が細い上にしっかり固定できないため、六尺褌のようにきつく締めることはできません。したがって、股間をやんわりとつつむことになり、特に夏はパンツよりも涼しく感じます。
最近のクールビズ推奨により、一般のスーパーマーケットの下着売り場にも置かれるようになっており、今後ますます普及していくことが予想されます。

越中褌       かまわぬの越中 


T字帯(てぃーじたい)


最も安価な越中褌としてお勧めなのが「T字帯」です。
これは、簡単な作りの越中褌で、大きな病院の売店や介護用品を扱う店などで売っています。何故初心者にお勧めなのかと言うと、値段が安いこと、買うのに心理的抵抗がないなど利点があるからです。

本式(?)の越中褌との違いは、紐の部分がバイアステープであることです。ですから、力をかけすぎると破けますし、紐が細くて食い込むので日常生活での長時間の使用にも向きません。また「前垂れ」の部分に切れ目が入っているものもあります。
なお、最近はオムツに近い形をしたものも「T字帯」の名前で売っているので、購入するときはよく形状を確認することが必要です。

介護に何故T字帯が必要なのか?
それは褌には、パンツにはない非常に便利な特徴があるからです。

  • 一、寝たままでの下着交換が楽
  • 二、下着の上に身につけているもの(例えばズボン)を完全に脱がなくても下着の交換が可能
  • 三、ギプスや点滴などがついていても下着の交換が可能
といったことです。

日本軍が越中を下着として正式採用したのも、ズボンや靴を脱がずに交換可能である機能性からとも言われています。
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越中褌の締め方



越中褌をしめるのには難しいことはありません。
紐の部分を腰に巻いて結び、前垂れの部分を通すだけです。

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トイレに行ったときは横にずらして小用を足しますが、前垂れを下に引っ張るよりも上に引っ張り横方向に広げるようにした方がうまくゆくようです。

hundoshi

 
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