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「褌」
福富織部
玄泉堂書店
1927年(昭和二年) |
昭和二年発行の本。著者は本名を松本實という以外は経歴不詳の人物。 他に『屁』『臍』いう著書もあり、本書とあわせて三部作であるそうです。
『褌』は褌にまるわるいろいろな研究や記録や逸話を集めた本で、その収集力には感服しますが、執筆者や出典がはっきりしないものも多く、相当に読みにくい本です。
好事家なら手にいてれて悪くない本、といったところでしょうか。 |
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「ふんどし考
-性言葉のみなもと-」
中島利一郎
雄山閣
1957年
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性風俗に関する言葉の語源を考察した真面目な本です。「ふんどし考」と題して褌に関する言葉について一章が費やされています。 |
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「下着の歴史」
青木英夫
雄山閣
1973年 |
風俗文化史選書という叢書の中の一冊。
明治維新を契機に和装から洋装へと劇的な転換を見せた日本の下着の歴史を解説。もちろん女性の下着が中心ですが、男性に関してもある程度要点はおさえてあります。青木英夫はこの分野の第一人者。 |
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「「衣」の文化人類学」
深作光貞
PHP
1983 |
女性の下着の歴史を扱った本はたくさんあるのに男の下着について書かれた本というのはほどんどありません。本書は褌を「衣」の原点であるととらえ、その起源や歴史文化人類学的に考察した貴重な一冊。 |
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「ふんどしの話」
新穂栄蔵
JABB出版局
1990年 |
新保栄蔵は建築が専門で褌を長年愛用している人。愛好家が褌を題材に書いた本としては私が知る限りはじめての本。水泳時の褌の締め方などの貴重な情報もあります。 |
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「下着の文化史」
青木英夫
雄山閣出版
2000年 |
「下着の歴史」と同じ著者の本ですが、こちらは下着一般の歴史を概説した本。女性の下着が中心なのは仕方がありませんが。男性の下着に関しても最低限の記述はあります。 |
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「男の粋!褌ものがたり」
越中文俊
心交社
2000年 |
写真家、紀行文家でもある著者が褌を紹介した本。ペンネームでもわかる様に越中褌を愛用されています。褌への愛情がひしひしと伝わってくる本です。 |
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日本つれづれ紀行(1)褌の旅
越中文俊
心交社
2002年 |
「男の粋!褌ものがたり」の姉妹編と言える本。越中文俊さんが、褌を作る人、褌にまつわる地方、褌を作る現場など、日本全国を旅します。 |
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「男、はじめて和服を着る」
早坂伊織
光文社新書
2002年 |
男性のための和服入門書。著者の早坂伊織さんは六尺褌の愛好家であり、この本でも褌の締め方が図解されています。
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「パンツの面目ふんどしの沽券」
米原万里
筑摩書房
2005年 |
ロシア語翻訳家で、作家/随筆家の故米原万里さんの本はどれもとても面白いのですが、ふんどし愛好家としてはこの本は必読書でしょう。下半身を覆う布全般に関する随筆集です。男女の下着からズボンや生理用品、キリストの下着まで話題は著者の好奇心の赴くままに展開。著者が女性だけあって、「褌=日本男児の魂」のような考えには相当冷静な目を向けているところにも注目。ふんどし愛好家でなくとも面白いこと必至の名随筆です。 |
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「男の粋 和の極み おっ、ふんどし!? −新・ふんどし物語」
越中文俊
心交社
2008年 |
「男の粋!褌ものがたり」の改訂新版ともいえる内容の本。 |